
レポをかくのが遅くなってしまいましたが・・・。
行ってきました!
「韓国現代作家との対話 in Niigata」
仕事がらみの講習だと、後ろ後ろ・・・と席を選ぶのに、
今回は、前列から3列目のど真ん中を陣取って聞いてまいりました!
場所は「新潟県立大学」
まいにちハングル講座テキストの「ちょっと上級 멋있는 長文読解講座」でもおなじみ、その大学の教授でもいらっしゃる波多野節子先生が「地方からの発信」をテーマに、同じく地方に住みながら活躍されている作家オ・ジョンヒさん、キム・ジュンヒョクさんをお迎えし開いた公開講座でした。
一日がかりの充実した内容だった今回の講座。
内容はというと・・・
<午前の部>
・開会の挨拶
・波多野先生から、お二人のご紹介
・作家お二人の自己紹介も含めたコメント
・作家ご本人の小説の一節を朗読
オ・ジョンヒ先生 「中国人町」 (「金色の鯉の夢」より 段々社 1997)
キム・ジュンヒョク先生「楽器たちの図書館」「拍子っぱずれのD」
(「楽器たちの図書館」より 2008)
・フロアからの質問に答えるコーナー
<午後の部>
「楽器たちの図書館」の翻訳を担当された
・波多野節子先生、吉原育子先生とともに、ご自身の小説が翻訳されることについて、どう考えているか。 翻訳の難しさ・・・。など、主に翻訳をテーマとしたシンポジウム形式で2時間半ほど、お話を伺いました。
午後の部でもフロアからの質問コーナーもあり、「対話」をテーマとされているということで、直接参加者と作家が触れ合える時間が多く、とても楽しいプログラムでした。
恐らく厳しい時代も韓国で生きてこられたオ・ジョンヒ先生、ユーモアセンスたっぷりで、何事にも好奇心溢れている雰囲気たっぷりのキム・ジュンヒョク先生。二人のお話を聴きながら、お二人の人となりが、作品にもすごく現れているようにも感じられました。
自己紹介では・・・
「私の住んでいる江原道 春川は、私が住んでいるということよりも冬のソナタの撮影地であるということの方がインパクトは強いと思います。私もやはりヨン様とジウ姫のファンです」
배용준、최지우ではなく「용사마」「히메지우」と、すこし照れたようにお話されていたオ・ジョンヒ先生。
しかし 作品のお話となると、ぐっと表情が変わります。
ご自身の制作活動について・・・
「私が女性であること、そういった本能的な条件を超える文学的な冒険をして書くことはできません。
ですから、私の作品世界というのは、もともとの女性としての生き方、女性として生きていくということ、女性としての運命を通して作品を書いています。
この世界に生まれて生きていくという不安や不確実性、そういったことを追求して書いています。 ですから簡単に申し上げれば、安住、安定して生きようということ、そういった根を下ろして生きようということを求める気持ちと、そこから自由になりたい、逸脱したいという私自身が持っている欲求との戦い、こういった相反する欲望というものが私の中で渦巻いていてそれを作品を通して表現できたらと思っております。 この相反する条件、側面というのは生きるうえでの人間としての条件ではないかと思います」
とおっしゃっていました。
そして、キム・ジュンヒョク先生の自己紹介^^
最初に
「まだ時差から抜けていません」
というビックリ発言?!
おそらくフロア全体が時差???状態だったところで
「韓国と日本は時差はないのでは・・・」
という事務局側からのツッコミに・・・
「実際の時差ではないのですが・・・私は今の時間起きている時間ではないんです。普段は夜中の2~3時くらいに寝て、起きるまで寝ます。だいたい起きるのは12時から1時くらいです。
もともと顔もイケメンなほうなのですが・・・今は顔が浮腫んでいるんです。一日のなかでの私の一番のイケメンタイムは午後の5時くらいです」
と、最初からユーモアたっぷりのご挨拶!
会場もドッと笑いに包まれます。
またオ・ジョンヒ先生がご自身の作品について述べたあとも・・・
「私は作品について語ろうというよりは・・・私の始めての翻訳本がでました。
日本についてすぐその本を見たのですが、とてもかわいかったです。
まるで本ではないような。
たくさん買ってくださいね。
韓国語で読んでみることもいいのですが、日本語に翻訳された面白さがあると思いますので、ぜひ読まれてみるのもいいのではないでしょうか」
と、ご自身初の翻訳本「楽器たちの図書館」をさりげなくコマーシャル!
さすがです!
ちなみに・・・クオン出版社より、「楽器たちの図書館」発売されております^^
楽器たちの図書館 (新しい韓国の文学)
原作本は、インターネット教保文庫やYes24(いずれも韓国語)やinolifeさんで購入可能です♫
オ・ジョンヒ先生も同様に・・・^^ 教保文庫 yes24 AMAZON
(教保文庫がつながりにくい状態なので後ほどリンク貼ります)
ちょっと話がそれましたが・・・この後、お二人の小説の朗読がありました。
実際に書かれた作家さん自身の声で聞く小説。
お二人とも作品の世界が胸に染みて伝わってくるような朗読でした。
こんな貴重な体験はこれまでも、これからもそうそうにはないのではないかと思います。
一緒に行ったサトコさん またぽにょっ会でご一緒させていただいているゆうさんも素敵なレポを書いておりますので、ぜひご覧ください^^
またフロアからの質問に答えるコーナーはレポその②で書きますね^^
(記事中の先生方の言葉は、当日の通訳されていた部分を、さらに若干省略、意訳している部分があります。ご了承ください)
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